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主にオフ情報と日記
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思いつくままに、今年の初めにインフルで伏せていた時に書いたネタを文字にあらためてみた。
ら、なんかすいませんなものになってしまいました(爆

昔は文章ひたすら書いてた時期あったんですけどね。
主に謝辞とか祝辞とか中心でしたけど(笑
ポ●モンのパロも文字でしてたし…今思い返すととて恥かしいけれど。

そんなわけで、ディノ骸の荒削りな文章置いておきます。
手直しとか見返ししてないので、本気で残念なことになってます。
あと、骸がディーノの首絞めたりしてるので、
そんな大惨事見たくない方は読まない方向でお願いします。

とっても病んでる。
でも最終的にぱかっぷるですが←


それでも読みたいという勇者は「苦情は受け付けませn」からどうぞ

夢、清らかに



満開に咲いた大輪の菊の花がある
よく見ると僅かに蠢いている
その花びらは一枚一枚が人である
人で作られた菊の花
一片ずつはらりとそらへ落ちていく
落ちた先にはお前が居る
如来のような微笑みを携えて、内なる光が外にまで溢れ出ている
美しい肢体を横たえ右手で頬付き、左手であのひとひらずつを掬っていく
この世の不浄を一掃するかのような清らかな画だ
掬ったそれを緩慢とも違う優雅な動きで口許へ運ぶ
触れたら柔らかく弾力のある形のいい唇を窄ませ、するりとそれを呑み込んだ
きっとあれは骸の胎で転生の準備をするのだ
骸の胎で育てられ、産み落とされるのだ

なんて、羨ましい
お前の胎で眠りについて、お前に抱かれて来世を待つ
そしたら永遠にお前から出られなくたっていい
お前に、触れられたい

見えないはずの有り様をオレは恋い焦がれて仰ぐ
赤黒い曇天がただ広がるばかりだ
周りには苦しみもがく擦り切れた魂がひぃひぃと転がっている
気付けばオレも同じように転がっていて
嗚呼ここは、かつてお前が押し込められた地獄なのだと再認識する
認識すればお前がこんな場所でこんな目に遭ったのかと憤り、
同時に同じ経験ができることに喜びさえ感じる
お前の全部を知れるなら容易いことだ
何だって、地獄を廻ることさえ
それでお前を手に入れられるなら命すら差し出せた

あとどのくらいで
お前に還れるんだろうか

お前を想うそれだけがオレの全て



―輪廻、とは、簡単にいえば、澱み荒んで肥大した救いようのない魂の、
贅肉と腐敗した部分を削ぎ落とし、罪の分だけ償わせて、再び清い魂に精製することです。
精製された魂は感情を持たない。
感情は汚れなんです。

だから、ディーノ。
あなたの言う戯れ言は、再び生まれ落ちる前に消えてなくなるでしょう。
そうでなければ、頑固にその戯れ言を大事に抱いて精製されずに、永久に輪廻を廻り続けることになる。

どちらにせよ、さよならには変わりない。
あなたがこの選択をした時点で、それは決まってしまったのです。
僕を助け出す為の代償にしては余りに大きすぎる。
そのことに気付けなかったあなたが憎い。

それでも僕は、
僕も、そんな下らない感情が棄てきれない。から。

あなたを  てしまったから、


「いつまでそうしているつもりですか?」

馬鹿みたいに寝転んでいつまでも変わらない雲を眺める視界の端に、
藍色が掠めて、オレはぱちりと瞬きをした

「さぁ、いきますよ。」
「…む、く」

ここに在るはずのない想い人が居て、自分にすっと手を差し伸べている
不可思議すぎる光景についに壊れたかと小さく自嘲する
が、もたもたするなと頭をぺちんと叩かれ、幻覚でないことと触れられたことに驚き、
既に止まったはずの心臓がどきりと鳴った

「まだ間に合います。でも急がなくては。」

綺麗な顔が焦りだか苦しみだかに歪んでいる
哀しみだったかもしれない
惚けた頭で骸の手を掴んで、何故だか無性に泣き出したい気持ちになった

「大丈夫、絶対に戻れますから。」

そんな表情に見えたのか、優しい眼差しで宥めるようにそっと手を握りしめられた
お前はどうして、こんなときにだけ優しいの。
ずっと、こうなってしまうまで、そんな風にオレに接したことなんてないだろ。
オレなんてお前の中では宇宙を漂う塵に等しい。
お前の中でオレは存在する権利さえない。
そうじゃないのか。否、そうだったはずだ。

なぜ。

劫火にでも灼かれたのだろうか、発したそれは乾いた葉の擦れ合う音に似て、
骸の耳に届く前に枯れた
そういえば、骸に触れる掌も酷くかさついている
どうりで涙も出てこない
体中の水分が蒸発しているのだ

無様な有り様、思って自嘲し、しかし自ら望んだことだと目を伏せた
そしてもしかしたら、目の前の骸でさえ、己が罪の償いに科せられた幻なのかもしれないとも思う
一体何を償えというのか
そもそも骸に触れられることは、むしろオレにとって至高の赦しだ
真逆でしかない
では、何故…

「…僕がここに居るのがそんなに不思議ですか」

オレの手を握りながら早足で目の前を行く骸が、こちらも見ずに言った

「ぁ…」

引き摺られるようにして脚をもたつかせながらついて行くオレは、やはり声が出なくて
代わりに骸の掌を強く握り返した

消えない。
触れている。
温もりすら鮮明で。

戸惑う程に愛しさがただ溢れてくる

心臓が痛い。
ヒリヒリだかギュウギュウだかして苦しい。

ツラくてたまらなくなって思わず、骸を抱き寄せていた

ああ、しまった。

反射的に怒られると思いぎゅっと目を瞑る
しかし予期した拳は握られる気配すらなく
ふ、と吐息の音がして目を開けた

「僕はもう、逃げませんよ」

微笑む、というより呆れたような表情で、少し振り返って見上げてきた
オレは多分、酷くみっともない顔をしていたんだろうな
腕の中の骸はやっぱりリアルで温かくて、生きて、いて…
何でだか恥ずかしさや嬉しさや切なさでいっぱいになって、どうしようもなくて骸の肩に顔を埋めた

ただ二三度、骸が頭を撫でてくれたように思う

それからまたオレたちは歩き出して、ただひたすら繋いだ温もりを噛み締めていた。
これが永久に醒めない夢だったらいいのにと願いながら。



そのあとはもやがかかったように思い出せない。
なんだか心の芯が熱を持っていたことだけは覚えている。

パチリと意識がハッキリした時、骸が傍にいた。
正確にはオレはベッドに寝ていて、骸はその脇で椅子に座ってこちらを見ていた。
夢の続きだと思う。
その刹那、胸座を掴まれてビンタされた。
痛ぇ!
かなり暴力的なやり方で夢じゃないと気付かされて目を見開いたら、
いつの間に居たのかツナが骸を止めに入っていた。

「骸、落ち着いて…!ディーノさんはまだ絶対安静なんだから…!」
「だから、何です?大体この男が悪いんでしょう。自業自得です。むしろトドメを刺すべきでした。」

なおも睨んでキツイ目を向けてくる骸に、ああやっぱりあれは夢で、
醒めたくはなかったとひとりごちて、勝手にまた心臓がきりりとした。
重傷だこれは。体以上に傷付いている。
だからもう終わりにしたのに。

「…んで、…」

夢の中みたいに声が嗄れていて上手く言葉にならなかった。
それでも意図は汲んで貰えたらしい。
ピクリと眉尻を跳ねさせて、益々不機嫌になって骸は口を開く。

「あなたに死なれたら困るからです。」

足りない言葉が多すぎて理解できない。
だってお前は困らない。

「…というか、ファミリーのボスが何て愚行を…。綱吉くんやあなたのファミリーがどれだけ被害を被ったか、
 考えれば解ったでしょうに。」
「…ふは…っ!」
「……?」
「…ディーノさん?」

思わず笑ってしまったのは仕方ないだろ。
あまりにも似合わないセリフだったから。

「骸が…オレのファミリーを、とか…お前そういう柄じゃねぇだろが…」

初対面で大嫌いだって言われたのを覚えてる。
その眼光は揺るぐことなく、今も冷たく光っている。
オレの期待とは裏腹に一度だって変わらなかった。

「…いけませんか?考え方が、変わったんです。ほんの少しですが。」
「…うそ」
「吐いても得しないでしょう、僕は。」

チラリと思考は明後日に向く。
一体誰がそんなふうにお前を動かしたんだろう。
オレの言葉や行動じゃ、1ミリたりとも揺れなかったお前が。

「もぅ!いい加減素直になればいいのに…お前があんなに…」
「綱吉くんは黙ってて下さい!」

頬を赤らめてツナにビッと人差し指を向ける。
ああツナか。と合点する。
同時にキリキリ痛む心臓が遂に鈍い痛みを訴え始めた。
これ以上は本当に耐え難い。
だけど骸は気付いてくれずに続けてくる。

「いいですか、跳ね馬。あなたの回収にボンゴレやあなたのファミリーがどれほど費やしたか、
 あなたなら判るはずです。キャバッローネのドンが交渉手段を見誤るとは何事ですか。」

ズタボロ。言い返す気もないし正当すぎて返せない。
自覚してなお走った愚行だから余計に、滲みる。

「第一、僕は、助けろなんて言っていない。」

解ってた。
とっくに知っていた。
お前のヒーローはオレじゃない。

「僕はあなたの手なんて借りたくなかった。」

だからだよ。
とは、さすがに言えない。
傷に傷を重ねるのは余りに辛くて、惨めだ。
一生憎まれるなら、一等憎んで欲しい。片時も忘れない程に。
そう願ったのは確かに自分だ。
だのに、心が悲鳴を上げる。
こんなのは、生きたまま引き裂かれるようで、


「だったらいっそ殺してくれ」

睨んでくるばかりだった綺麗な色違いが、零れ落ちそうなほど見開かれて、ざまぁみろと思う。

「…お前になら出来るだろ」

ツナも狼狽を隠せずにオレに制止をかける。
でもオレはもう終わりたかった。
終わっているはずだったのに、骸が、夢でだけど、助けたりしたから。
だから、

「お前の手で終わらせてくれ」

そしたらオレは潔く逝こう。
骸の記憶に微塵も遺れなくてもいい。
最期にその手に触れられるなら。
もう全てがどうでもよくなった。

ギシりとベッドが鳴いて、骸がオレを見降ろしている

「骸…!ディーノさんも止めて下さい!」
「口出しは無用と言ったはずです。」

そろりと長くて綺麗な指が喉へ絡まってくる
骸から触れてくれたのはこれが初めてだなんて、皮肉すぎて笑えやしない。

「…望み通り、殺してあげます。」

ぐっと力を込められて爪が首筋に食い込む
そんな痛みすら安寧への誘いに思えて、体を弛緩させ目を閉じ、全てを委ねた
ようやく、終わるのだ。
なにもかも。

そして意識は深く遠い闇に沈んでいった




瞼にあたる強い光に邪魔されて、面倒に思いながら目を開けた
オレは、死んでなんていなかった
骸が終わりをくれなかったんだと寝ぼけた頭で理解して、起き上がろうとした
けど、鈍い痛みに抑制されて叶わなかった

「まだ絶対安静だそうですよ。」

ふんわりと耳障りのいい声が聴覚を刺激して、まさかと思う

「…骸…?」

なんで、と問う前に人差し指で唇を塞がれた。

「…昨日までの僕らは死にました。」

愚かすぎた盲目さや下らない矜持と共に。
そして夢で見たような優しい微笑みをたたえて

「あなたは生まれ変わったんです。そして僕も…。」

寝起きたばかりのオレには眩しくて、何度も瞬きした。

「…だから、僕はもう、逃げません。」

骸もなんだか、眩しそうに目を細めて

「あなたが…、ディーノ、が、好き…」

はらはらと綺麗な雫が骸の頬を撫でていく
やっぱり骸はきれいだ、なんてみほれてしまう
それに伸ばした手が触れると、子猫みたいに頬擦りされた

「オレも…ずっと、骸が好きでたまらない…」

「あなたの気持ちは知ってました。でも、逃げていた。…恐ろしかったのです。」

僕も好きだと気付いてしまったから。

「やがては失うものならば、最初からなかったことにしたかった。でもあなたが瀕死に陥って、解ったんです。」

骸のきれいな指が、掌がオレの頬を撫でる

「想いを伝えられないことの方がよっぽど…辛いのだと。」

うん。それは痛いくらい、オレも知っているよ。
張り裂けそうなほど胸を駆け巡る熱量を、解放する術はただひとつしかない

「もっと早く、気付いていたら…あなたが自棄になることもなかったのに…」

ごめんなさい。と、囁くように甘やかな懺悔が紡がれる
ただ愛しさだけが込み上げて、可愛い想い人を抱き寄せた

「オレ、いま幸せだよ。これだけでももう充分だ。」

見上げてくる瞳が戸惑いに揺れる
ああ、お前の全部がオレを揺さぶる

「…でも、欲張っていいなら…これからはオレの傍に居て欲しい」

だめか?
どんな強敵を相手にするより、緊張した
どんなことよりも大切に想うオレの最愛が、花が綻ぶように笑って

「たとえあなたが嫌だと言っても、離れてあげませんからね。」


これは夢じゃないよなと思わず頬を抓ってしまった



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